様々な職につき、
「縁」という不可測な要素に生かされ翻弄されながら、
小説家として自立するに至った著者。
しがらみがあるから幸せになれる──
その多彩な作品群の中から「人間の縁」の部分をえり抜いた、
当代のベストセラー作家が送る珠玉の幸福論。
【目次】
しがらみがあるから幸せになれる ──「人生」について──
心の支えとなる存在 ──「信頼」について──
訓(おし)えは生き続ける ──「師」について──
人間の人間たる幸福 ──「愛」について──
言うに尽くせぬ思い ──「感謝」について──
何のために戦うのか ──「忠」について──
切っても切れない縁(えにし) ──「親と子」について──
<著者プロフィール>
浅田次郎(あさだ・じろう)
1951年東京都生まれ。95年『地下鉄(メトロ)に乗って』で第16回吉川英治文学新人賞、97年『鉄道員(ぽっぽや)』で第117回直木賞を受賞。2000年『壬生義士伝』で第13回柴田錬三郎賞、06年『お腹(はら)召しませ』で第1回中央公論文芸賞と第10回司馬遼太郎賞、08年『中原の虹』で第42回吉川英治文学賞、10年『終わらざる夏』で第64回毎日出版文化賞、16年『帰郷』で第43回大佛次郎賞をそれぞれ受賞。15年紫綬褒章受章。19年、第67回菊池寛賞を受賞。